みなさんは医療の現場でよく使われる「ワクチン」というモノをご存知でしょうか?
一般的な使われ方だと「予防接種」という形で使われ、最も有名なものだと
「インフルエンザワクチン」またの名を「インフルエンザ予防接種」が呼ばれるものがあります。
日本人だと年間で「約2000万人」、つまり日本国民の5人に1人の割合でインフルエンザワクチンを打っているのです。
凄いですよね。
しかし、言い方を変えれば
「8000万人はインフルエンザの予防接種をしていない」
とも言えます。
なぜ日本人の過半数以上は「インフルエンザの予防接種」をしないのでしょうか?
予防接種の簡単な仕組みと効果
本題に入る前に、予防接種(ワクチン)の大まかな仕組みと効果を確認しておきましょう。
ざっくりとした予防接種の仕組みと効果は
「ワクチンを接種することにより、あらかじめウイルスや細菌(病原体)に対する免疫(抵抗力)を作り出し、病気になりにくくする」
などがネットや教科書で幅広く使われています。雑に言うなら
「インフルエンザになる前に、微量の病原菌を体内に入れて、免疫(抗体)を先に作っちゃおうぜ!」
的なノリです。
ゆえに、予防接種をした年には基本的にインフルエンザにかからなくなるのです。
ここまで読んだ人は「予防接種ってすげー、みんなでワクチン打とうぜ!」
となるハズなのですが、それでも8000万の人たちはワクチンを打つことを選択しません。
なぜか?
それはワクチンを打つと死ぬ可能性があるからです。
ワクチンを打つとワンチャン死ぬ
とはいえ、数はかなり少ないですよ。
少し古い厚生労働省のデータになりますが参照してください。
厚生労働省医薬食品局は「医薬品・医療機器等安全性情報」273号に、昨シーズンの新型(A/H1N1)、季節性のインフルエンザワクチン接種による副反応の状況報告を掲載した。
それによると、新型と季節性は副反応が類似し、いずれの死亡例とも、合併症の既往のある高齢者が多かった。
新型では133件の死亡があったが、「専門家の評価によれば、大部分は、基礎疾患の悪化や再発による死亡の可能性が高いと考えられ、死亡とワクチン接種との明確な関連が認められた症例はない」としている。
新型については、昨年10月から今年6月までを集計。国産ワクチンについては約2283万回接種して、2428件の副反応があった。
うち、重篤例は416件で、死亡は133件。死亡の91・0%は60歳以上が占め、70歳以上で78・2%、80歳以上で49・6%となっている。
一方、輸入ワクチンは接種回数が約7550回と少なく、副反応は5件にとどまり、重篤例は1件のみで、死亡はなかった。
副反応報告のうち、専門家の評価でギラン・バレー症候群が否定できない症例が10件、急性散在性脳脊髄炎が否定できない症例が5件あった。
また、アナフィラキシーの可能性があるとする報告121件のうち、55件で確実性が高かった。
間質性肺炎の増悪が否定できない症例は7例だった。
一方、季節性は2009年度の集計で、約4159万人が接種し、企業が報告した重篤な副反応症例は120件。
このうち回復・軽快は68件、未回復14件、不明26件、後遺症あり3件、死亡9件となっており、ワクチン接種との因果関係が否定できないとされた死亡も1件あった。
https://www.yakuji.co.jp/entry21054.html
まとめると、
インフルエンザの予防接種を打った人が死ぬ人数は年間で「約130人」。
その理由は、ワクチンの性能が落ちたからではなく、少子高齢化で免疫の弱いおっさんおばさんが増えたから、
予防接種を打ってインフルエンザになったら死ぬよねー、といったことが原因。
ちなみに、予防接種を打たないでインフルエンザにかかって死ぬ人は年間1万人以上います。
ココまで読むと「やっぱり予防接種って凄いなー。」と思うはずなのですが、
どうしようもないおバカな人は、この話題に関して過剰に騒ぎ立て、暴徒化します。
「しか」ではなく「も」と騒ぎ立てる
「2000万人が予防接種を打って、200人しか死なない」と捉えのではなく、
「2000万人が予防接種を打って、200人も死ぬ」と捉えるのです。
本当にこの考え方は「害」でしかありません。
仮に、日本国民が全員インフルエンザワクチンを打っていたら、
死ぬ人は「1000人」に抑えることができるのに、ワクチンを打たないことで約1万人が死んでいるんです。
「自分はインフルエンザにはかからないから大丈夫だ!」
と意味不明な自信だけなら可愛いものですが、
「ワクチンはよく分からなくて怖いもの」
「ワクチンを打つと死ぬかもしれない」
という歪曲した事実を信じて打たない人が中には多く存在しています。
その原因を作っているのは「ワクチンが原因で死んだ親族がネットや現実世界で騒ぎ立てるから」です。
苦しいのは分かるけど、グッと堪えてくれ
不謹慎を覚悟で礼節をわきまえて控えめに言わせてもらいますけど、
「うるせーから黙ってろクソが」
としか言えません。
例えば、あなたの大切な子どもがインフルエンザの予防接種で死にました。
あなたはやり場のない怒りをネットにぶつけ、現実世界で騒ぎに騒ぎました。
「インフルエンザワクチンは人殺しの道具」
「インフルエンザワクチンは悪魔のクスリ」
「インフルエンザワクチンで人生が狂った」
などなど、あなたは心の中のドス黒い感情を書き殴り続けました。
いずれあなた自身はすっきりしますが、
ネットに書き込まれた言葉は残り続け、多くの人の目に触れ、
「インフルエンザワクチンってなんかヤバそだな」
となってしまうのです。
そして最終的にインフルエンザワクチンを打たない人が増えます。
結果あなたは「他人の子どもを、他人の最愛の人を殺している」のと同じことをしているのです。
その行為、その所業、まさに「人殺し」等しいと言っても過言ではありません。
その事実に気がついていますか?
1人の不慮の死で済むハズの話だったことが、知らず知らずのうちに他人を2、3人殺す「殺人鬼」になっているのです。
これは別にインフルエンザワクチンに限らず、HIV、麻疹などのワクチンにも同じことが言えます。
私たちは人間なのでどうしても「個体差」と言うものが存在し、合う合わないという問題がつきまといます。
どんなに万能で99.9%の人に合うワクチンでも、0.01%の人には必ず合わないのです。
こればっかりは仕方がないことなのです。
「予防接種・ワクチン」の今後の未来
なので、今の時代に本当にするべきことは
99.9%の人に適合するワクチンを、99.99%に進化させることではなく、
残りの7000万人に「どうやってワクチンを打つか」を考えるべきなのです。
ワクチンや予防接種を打つ人が減るとどうなるかは、ヨーロッパが既に証明してくれています。
反ワクチン派の政党が政権をとったイタリアで今、起きていること【ワクチン予防接種の義務化が廃止され、はしか患者が急増している】
ちなみに、日本だとHIVのワクチンに関しては共産党が32人全員が反対してます。
有識者の代表が議員なので、別に何も言うつもりはないですが、
本当に無責任でビミョーな国が多いですよね(笑)
以上、最近知り合いがインフルで死んだ「コボヒロ」がお送りしました。
でわまたっ、よきワクチン生活を。